ガイド / 機械式時計のオーバーホールの頻度

お手入れ

機械式時計のオーバーホールの頻度は?

現行の時計の多くは5〜10年ごとで、様子が変わってきたらそれより早めに。周期よりもサインのほうが大切です。精度が良く、なめらかに巻き上がる時計なら、たいていはまだ待てます。

メーカーの推奨

油や素材の進化とともに、推奨される周期は長くなってきました。Rolexは現在約10年を目安としていますが、ほかの多くのブランドは5〜8年としています。古い潤滑油が使われ、摩耗も進んでいる旧型やヴィンテージの時計は、3〜5年ごとに見てもらうのが安心です。お持ちの時計の目安は、取扱説明書かブランドのウェブサイトに載っています。

防水性能は例外です。パッキンはムーブメントより早く劣化します。時計を着けて泳ぐなら、ムーブメントのオーバーホールが何年も先でも、1〜2年ごとに防水検査を受けてください。防水性能について詳しく

今すぐオーバーホールが必要なサイン

  • 精度が変わった。毎日決まって数秒ずれるのではなく、これまでより明らかに大きく進んだり遅れたりするようになった場合です。まず磁気帯びを疑ってください。これなら安く直せます。
  • パワーリザーブの公表値まで動かなくなった。70時間のはずの時計が40時間で止まるなら、ゼンマイか潤滑がへたっています。
  • 巻き上げがざらつく、引っかかる、ゆるい、あるいは自動巻きのローターの音が大きくなった。
  • 日付の切り替わりが遅い、または切り替わらない。あるいは時刻を合わせる時に針が飛ぶ。
  • 風防の内側に湿気や曇りがある。すぐに見てもらってください。水は数日でムーブメントを腐食させます。
  • 強くぶつけたあと、動き方が変わった。

フルのオーバーホールでは何をするのか

時計師がムーブメントをケースから取り出し、部品1つひとつにまで分解します。すべてを洗浄し、摩耗した部品(ゼンマイであることが多い)を交換し、ムーブメントを組み立てながら数十か所に注油します。そのあと、歩度測定器で複数の姿勢で調整します。ケースはパッキンを新しくして防水検査を行い、仕上げ直すことも少なくありません。数週間は時計が手元を離れると考えておきましょう。ブランドのサービスセンターでは数か月かかることもあります。

費用

ムーブメントと、誰に頼むかによって変わります。シンプルな自動巻きなら、個人の時計師によるオーバーホールは一般に数百ドルです。クロノグラフや複雑なカレンダーはもっとかかります。高級時計のブランドのサービスセンターでは、それを大きく上回ることもよくありますが、作業に対する保証が付いて戻ってきます。手頃なムーブメントなら、同じムーブメントに載せ替えるほうがオーバーホールより安く済むこともあります。

止めておくと傷む?

いいえ。引き出しの中で止まっている機械式時計は摩耗していません。また、多くの時計師は、ワインダーで常に動かしておいても油の状態が良く保たれるわけではないという意見で一致しています。大切なのは、実際に動いた時間と、前回のオーバーホールからの年数です。ワインディングマシーンは必要?もご覧ください。

記録を残す

時計ごとに、前回いつ誰にオーバーホールしてもらったかを書き留めておきましょう。次に頼む時計師の役に立ち、いつか売る時には時計の価値を高め、精度が急に変わった時に、それが故障ではなく時期の過ぎた摩耗なのかを判断する手がかりにもなります。Watch Winderは、パワーリザーブや巻き上げの履歴と並べて、時計ごとのメモを残せます。